「過去の克服」に背を向ける日本政府

「過去の克服」に背を向ける日本政府

中国の「抗日戦争勝利記念日」は9月3日です。80周年を迎える中国では、全国的な記念行事と北京では大軍事パレードが行われます。これには各国首脳や国際機関の要人が広く招待されています。

ところが日本政府は外交ルートを通じて、各国に「参加を自粛するよう」呼びかけていたことが判明しました(共同通信8月24日)。これは歴史認識をふまえた中国の主体的な国家行事に対する侮辱であり、外交常識においても無礼な失格行為にほかなりません。そればかりか、侵略、虐殺、略奪を重ねた挙句に敗北した日中戦争やアジア侵略に対する歴史認識から生まれた反省と贖罪を胸に、反戦平和を誓って制定された日本国憲法の精神を否定する許しがたい振る舞いであり、日中両国の友好の道を汚す政府行為として、強く抗議するものです。

9月15日(祝日)、私どもは「戦後80年を日中戦争から考える講演と劇の集い」を開催します。私どもは第2次世界大戦後、日本国憲法のもとに戦争を2度と起こさせないと、努力を重ねてきた先輩方にならって、「過去の克服」をやり遂げていく学びと行動を一層強めて参ります。どうぞ皆さまもご参加いただき、ご一緒に学びましょう。

          山本恒人(日中友好協会大阪府連会長)