日本のマスコミがほとんど報じない「ニュース」№33

 選挙が終わり、高市・自民党が単独議席で2/3を超えたようです。他の右翼政党を加えればほとんど「大政翼賛会」に匹敵しそうな勢いです。

 これで日本が今後すすむ方向が、少なくとも“主観的”には確定したと言えるでしょう。しかし、少しでも世界のニュースに触れている方から見れば、この情景が“異様”に思えることでしょう。

 以前(当ニュース№31)で触れたように、こうした現状(惨状?)を見るにつけ、中国の対外政策に於いて「日本例外論」が官民問わず、ほとんど一般化しているのも無理ないことだと思えます。

 「台湾有事論」に象徴される“中国敵視”を「政治資本」として、絶大な支持率を獲得できる日本全体を覆う世論=政治状況と、世界情勢との乖離には正直驚かされます。

 ロシアやいわゆる「第三世界」については言うに及ばないことですが、その対極にある先進国倶楽部=「G7」各国について見てみましょう。

 昨年末から、今年に入って、「G7」各国首脳が列を成して「北京詣で」に勤しんでいます。

 フランス・マカロン大統領(25/12/4)、アメリカ・トランプ大統領(26/4予定)、イギリス・スターマー首相(26/1/29)、ドイツ・メルツ首相(26/2予定)、イタリア・メローニ首相(24/7/29)、カナダ・カーニー首相(26/1/16)・・・“オールスター”の勢揃いです!

 トランプの赤裸な侵略政策(ベネゼイラ、ガザ、グリーンランド、カナダ、パナマ運河等々)と、ヨーロッパ既得権に対する搾取を目の当たりにして、「G7」各国が“もう一つの選択肢”として中国との関係修復に汲々とするのも当然と言えば当然と言えます。

 カナダに至っては、「ファーウェイ」創業者の娘に対する不当逮捕事件以来、8年ぶりの訪中だそうです。

 中国との「関係改善」は言うに及ばず、注目すべきは、会談にあたって、一つとして例外がなく、一様に「一つの中国の遵守」を掲げていることです。

 日本のマスコミ報道から離れ、世界に目を向ければ、高市の「台湾有事論=中国敵視」姿勢がことさら滑稽で、お門違いに映ります。世界中=「G7」においてさえ、「高市発言」を支持する声がまったく上がらないのも当然でしょう。(*唯一の例外は、当事者である台湾の賴・民進党!)

 世界から孤立しているのは果たして「中国」でしょうか?「日本」でしょうか?

 絶大な支持を得た「高市政権」ですが、大方の見方として、「経済」が凋落のネックになると予想されています。日本経済にとって、中国による対日強硬策がこれまで以上に大きなダメージになることは避けがたい事実です。今回の選挙結果によって、これを解消できる糸口が完全に断たれたと言えます。

 渡航自粛にはじまって、農・海産物の禁輸、レアメタルをはじめとする軍民両用物資の禁輸、略奪文化財の返還要求等々、言うまでもなく、中国の「道具箱」の中にはまだ幾らでも“工具”があります。

 こうした来るべき窮状は、「レアメタルの深海からの掘削」などという噴飯もののパフォーマンスで無知な大衆を騙せても、実体経済を騙し続けることはできません。産業界は“現実的”です。

 中国や第三世界の台頭によって、敗戦した侵略国でありながら、「アメリカ覇権」にすがって「先進国」としての富を享受し続けてきた戦後日本の“枠組”が今、崩れようとしています。日本“総体”の焦りと恐怖が、今回の結果に繋がったものと言えるでしょう。その実、欧米の新旧侵略国が吹聴して止まない「民主」や「人権」「自由」・・・等、私たちの「反戦・平和運動」において、それが当然と思われた“錦の旗”が、実はそうした「既得権」という枠組の中でしか作用してこなかったのではないだろうかと自問しています。私たちはそこから脱し、新たな光明(=思想と価値観)を模索する“孤高”の努力が今正に問われているように思えてなりません。

        2026/2/10  墨面記