トランプは台湾について「現状維持を望んでいる」「誰かが独立を宣言するようなことは望まない」と明言。 (働き人のいいぶん2026年5月19日号より)
トランプ大統領は訪中前に、今年1月にアメリカ議会が承引した140億ドル(2兆2,200億ドル)規模の台湾向け武器売却の承認を「一時保留(延期)」にしていました。
3月13日にロイター通信は、トランプは「台湾への武器売却について習近平と話している」と発言したことについて、「台湾への武器売却をカードとして扱っている」のではないかと報道(ロイター)しました。3月17日にSCMCというメディアは、トランプが習近平との首脳会談を延期したことで、
台湾向け武器売却の承認が遅れる可能性があると報道しています。

日本ではこれを5月16日になってはじめて、訪中時のトランプの発言として読売新聞が報道しました。トランプ大統領、台湾への武器売却は「対中交渉の切り札」…判断は「保留している」というものです。
【ワシントン=阿部真司】米国のトランプ大統領は15日放送の米FOXニュースのインタビューで、台湾への武器売却は中国に対する「交渉の切り札」だとの認識を示した。台湾問題を対中交渉の取引材料とする考えに言及したものとみられ、波紋を呼びそうだ。武器売却の判断については「保留している」と語った。
トランプ氏は、中国が反対している台湾への武器売却について「承認するかもしれないし、しないかもしれない。率直に言って、我々にとって強力な交渉の切り札となっている」と語った。最終判断は「中国(の出方)次第だ」と述べ、中国の対応によって売却の可否を決める考えを示した。中国の 習近平(シージンピン) 国家主席にとって、台湾は「最優先事項だ」とも指摘した。
台湾問題を巡り、トランプ氏は「現状維持を望んでいる」と語り、「誰かが独立を宣言するようなことは望まない」と明言した。地理的に台湾が米国から遠く離れているとして、「戦争のために(米軍が)長距離を移動しないといけない。そのようなことは望まない」と述べ、中国と台湾の双方に自制を求めた。米国の台湾政策については「何も変わっていない」と強調した。
インタビューは一連の訪中日程を終え、15日に北京を離れる前に行われた。
その後、トランプ氏は米国に戻る大統領専用機内で記者団に、習氏との会談で武器売却について議論したと説明し、「最終的な決定は私が下す」と述べた。首脳会談で習氏から「台湾を防衛するのか」と問われたことも明かした。習氏が台湾有事における米軍介入の可能性を直接尋ねたことが明らかになるのは異例だ。トランプ氏は習氏に対し、「それについては話さない」と答えたという。(以上、読売より転載)
また、今回の訪中では、アメリカのトップ企業のCEOが大挙して同行し、多くの商談がまとまった。
トランプによると、
ボーイング機200機の購入(条件次第では最大750機まで拡大する可能性にも言及)。
数十億ドル規模の大豆の追加購入
今後3年間で「数百億ドル規模」の米農産物購入
トランプはこれを土産としてアメリカに持ち帰ったのだが、これらの「約束」はもちろん口約束であり、正式契約ではない。各企業との間の正式契約までには相当の時間がかかる。それまでにトランプが約束を破って台湾に武器を売ったりすればご破算になるという条件が付いているのは当然だろう。トランプが言うカードは中国にとってもカードだ。
ボーイング社からの200機の購入は、台湾への戦闘機の売却をやめることが条件だろうし、大豆や穀物の大量購入は、すべて中国の国家備蓄に回ると推定される。
中国の穀物の国家備蓄は世界全体の備蓄量の45%~55%以上と推定され、約3.5~4.5億トンを備蓄している。世界全体では7~8億トン。中国はさらに穀物備蓄用のサイロを拡大し続けており、その容量は7.3億トン以上と公式発表している。
中国は戦争や天災などのあらゆる不測の事態に対して、あらゆる方面で備えることを基本方針としており、アメリカはこの中国の基本方針に協力するということだ。
アメリカに頼って中国敵視の高市は、すでに終わっている。(山橋)