中国の今を目撃してきました。 その1
2026年9月7日か9月13日、中国駐大阪総領事館からお声がけを頂き、中国外文局太平洋広報センターのお招きで“「中日友好人民アクション」日本学者訪中団”の一員として中国を訪れました。私は学者ではありません。しかし、私が目撃した中国の今とメディアが伝える中国との余りのギャップを、日本が時代の大転換、文明の飛躍に取り残されるという焦燥感・危機感を、“人民アクション”一市民として見たままを、お伝えしたいと思います。多くの目撃談があります。何度かに分けて発信したいと思います。(報告:伊関)
中国社会科学院日本研究所にて学術座談会に臨みました
“「中日友好人民アクション」日本学者訪問団”のメインイベントは、中国社会科学院日本研究所(北京王府井)での学術座談会です。「歴史的共通認識と中日関係の未来」をテーマに、1,歴史認識の問題、2,日本国内の情勢、3,中日関係の現実的課題、4,人文交流及び地方交流、について意見を交わしました。
学術座談会の様子
当初2時間の予定が議論百出で座談会は3時間近くに及びました。冒頭、呉懐中副所長と藤田高景団長(村山談話の会理事長)から日中双方の出席者の紹介がありました。その際の、中国側より「中日関係が最悪の中、よく来られました。感動をもって歓迎します。」との挨拶があり、印象的でした。
先ず、金瑩歴史研究室主任より「歴史の共通認識につて、特に1945年から80年、日本国から正式に全国民レベルの歴史認識を未だ聞きません。歴史認識で喧嘩をするのではなく、未来をどうしたいかについて議論したいと思います。我々はどういう未来が欲しいですか?」と述べ議論の端緒を開かれました。
詳しくはいずれ公式資料が出ると思いますが、私には、中国側から「日本は何故“高市発言”が飛び出すような右傾化した国になったのか」を問われているような気がして(中国側はそのようなことは言いませんが)、私は日本人としての責任を痛感しました。中国の真の姿を知り知らせ、メディアのバイヤスがかかった日本の反中世論を少しでも日中友好に向けるべく決意を新たにしました。
澄んだ空気と綺麗な街
今回、北京、杭州、紹興を訪問しました。北京は18年ぶりで、杭州、紹興は初めてです。どの都市も空気が澄み街は綺麗で驚きました。18年前とは懸隔の感です。ここ10年で徐々に改善さたとのことです。自動車、バイクはほぼ電動。また、失業対策の一環で清掃の仕事が創出されているそうです。「緑水青山就是金山銀山(豊かな自然は金銀同様の価値がある)」のスローガンの環境保全活動が綺麗な街、澄んだ空気に繋がっているのでしょう。
またエコ・環境保全の観点で際立ったのが、各都市で頻繁に目にするカラフルなミニサイクルです。何とこれ、Ai管理のレンタサイクルなのです。ハンドル中央に小型ボックスの装置。上面のQRコードにスマホのアリペイやウィチャットペイをかざして決済すると開錠され1時間1.8元(約40円)で乗り放題。通勤、通学、買物、お出かけに市民の足代わりとなっているようです。自転車の位置情報やトラブルの有無はリアルタイムで管理され、トラブル時は小型トラックで回収されます。このレンタサイクルは中国でサクセスストーリーの今話題のニュービジネスだそうです。中国に起業の自由と民主を目撃です。
Aiレンタサイクル:杭州で撮影
Aiロボットたちとの出会いを求め高速鉄道で杭州へ
Aiロボットのメッカは杭州。北京からは高速鉄道で移動。滑るような走り、静かで揺れが少なく、広い車窓、表示される走行速度は概ね時速348km。日本の新幹線より明らかに進化しています。
世界が刮目・ユニツリー
各国の要人やビジネスパーソンが挙って訪れるのがAiロボット最先端企業の宇樹科技有限公司(Unitree:ユニツリー)。従業員800人のうち36%が研究者。滑らかな動きの人型ロボットやロボット犬を製造、60~70%の世界シェア。自社工場は杭州にあり、Aiロボットはユニツリー独自の極秘アルゴリズムで駆動するとのことです。
最初に出迎えてくれたのは社屋の周りをパトロールするロボット番犬君でした。
ロボット災害救助犬
Aiロボットカンフーダンス
Aiロボットボクシング
アリババ、明るく生き生きした社風
アリババを訪れた第一印象は大学のキャンパスようで若い人たちが明るくのびのびとしている感じです。「アリババ、ジャック・マー弾圧」報道はメディアのデフォルメ、ミスリードが実感されます(この点について後日、別途記事をアップします)。アリババでの印象深い参観を列挙します。
アリババの方から説明を受ける様子

先ず、中国最大のオンラインショッピング・サイト“淘宝(タオバオ)”につて。日本の楽天市場・Amazonマーケットプレイス・メルカリなどより、淘宝は規模も市民への浸透度もはるかに大きいです。紹興で通訳を務めてくれた女性によると、最近、日本人来客が激減、日本語通訳は失業状態だそうです。彼女が暮らす団地で作るグループサイトへ淘宝で彼女の故郷の名産のブドウを出品すると瞬時に売れるそうです。スマホ一つの一人社長で生計がたつ。統計数字に出ない中国の失業問題解決実践を目撃しました。
アリババ独自開発のアルゴリズムハードウェアについても説明がありました。ユニツリー同様に極秘とのことでした。
アリババのクラウド(ネット)配信が既存メディアの壁を打ち破り、アフリカの庶民がスマホ片手に2024年のパリオリンピックの一部始終を観戦しました。歴史上初の快挙です。パリオリンピックでは1,300時間に及ぶクラウド配信を実現し、スケボー競技などでジャンプして空中回転しながら着地する様子をコマ送り写真にしてその軌道を再現する映像をよく見ましたが、これはアリババのAi解析技術が可能にした映像だそうです。
またアリババは、公益事業に積極的に取り組み、植林事業や被災者救済などもアリペイのスマホ決済で行うことができ、その成果も確認できるそうです。従業員にも公益ボランティアを奨励しているそうです。
極めつけは、“アフリカ起業オリンピック”です。これは、ジャック・マーが音頭を取って実施されているようです。アフリカのベンチャー企業やスタートアップ企業など起業家の皆さんが競い合い、トップ10に入賞すると、アリババからの出資を受け取れるとのことです。
中国共産党歴史展覧館で感得、中国大発展の所以は中国共産党の存在にあり
中国共産党歴史展覧館の展示手法に仰天しました。USJのようなシミュレーション・ライド体感型アトラクションと言ったところです。長征(1934~1936年中国共産党・紅軍の1万2500kmに及ぶ歴史的大行軍)を追体験したり、空を飛び、深海に潜り、宇宙に飛び出し、中国、人類の先端科学技術・発展をまさに体感しました。

