『新中国の戦犯裁判と帰国後の平和実践』受賞祝賀シンポジウムが開催された

『新中国の戦犯裁判と帰国後の平和実践』受賞祝賀シンポジウムが開催された

 2024/1/16、中国駐大阪総領事館で、“『新中国の戦犯裁判と帰国後の平和実践』受賞祝賀シンポジウム”が参加者約50名で開催された。上海交通大学の石田隆至・張宏波両先生による力作新著『新中国の戦犯裁判と帰国後の平和実践』の、南京大学中国シンクタンク研究・評価センターの優秀研究成果一等賞受賞を記念しての開催。

 新中国戦犯裁判は、歴史上はじめて植民地支配そのものを罪として裁いた画期的な戦犯裁判であった。軍国主義の鬼であった日本軍将兵や植民地統治の日本の官憲や官僚を、(残虐行為の)罪を認め反省し改心し真人間に生まれ変わらせ、極刑ではなく生きて日本に返すという寛大な裁定が下された。帰国後、彼等元戦犯は日中友好と日中国交正常化へ向けた日本の平和運動の原動力となった。

        シンポジウムの様子


 侵略戦争の恨みを極刑をもって晴らすのではなく、寛大な裁定をもって報復(戦争)の連鎖を断ち切った。歴史上他に例を見ない新中国戦犯裁判は、中国政府が長きにわたり、一貫して掲げてきた平和外交論と平和発展論の原点だと言える。更に、現在、中国が提唱する「人類運命共同体」の「平和創造」が本物であることを実証しているとも言える。

 シンポジウムでは、薛剣総領事の挨拶の後、張宏波先生に続き石田隆至先生が講演をされた。

薛剣総領事

    張宏波先生

石田隆至先生

 続いて、林伯耀さんと森広泰平さんの講演の後、参加者から積極的な発言が相次ぎ、予定時間を大幅に超過する活気あふれるシンポジウムとなった。

 

林伯耀さん

森広泰平さん

次々に積極的な発言、参加者の皆さん

 シンポジウムに引き続き開催された懇親会も大いに盛り上がり、参加者の皆さんと大変有意義な交流ができ、これも大幅な時間延長にもかかわらず、瞬く間にお開きとなった。
(報告:伊関)

ご参考

新中国戦犯裁判の戦犯達(中国で残虐行為の罪を犯した日本軍将兵、植民地支配の日本の官憲や官僚)の、中国の戦犯管理所での生活、裁判の模様、帰国に至るまでを写す貴重な記録動画です。下記URLをクリックしてご覧下さい。

https://www.youtube.com/watch?v=SF-2CcR8IDI&t=32s